ペロブスカイト太陽電池とは?

新栄電子計測器株式会社は、地球温暖化を防止し、脱炭素社会を実現するために新たな取り組みに注力します。

また、新栄電子計測器株式会社は、この12年間、東日本大震災による原発事故、電力不足問題の対策として、太陽光パネルの普及促進、そのための発電量の計測、不具合の検知の測定器に注力をしてまいりましたが、近年開発され、市場への流通が期待されている新しい太陽光発電の装置「ペロブスカイト」に着目し、その普及に貢献できる発電量測定や不具合の検知の測定器の開発に取り組んでおります。

地球温暖化を防止し、脱炭素社会を実現するためには再生可能エネルギー(再エネ)の拡大は必要不可欠です。
しかし、平地面積の少ない日本では、太陽光発電の設備を設置するための物理的な適地の制約があります。
東日本大震災以来日本中の各地にメガソーラーが建設されましたが、大型ソーラーパネルのメンテナンスあるいは廃棄処理、それによる地域での環境問題も散見されています。

そんな状況の中で、再エネのさらなる導入のために、注目を集めているのが「ペロブスカイト太陽電池」です。

従来の大型のソーラーパネルの多くは、「シリコン系太陽電池」と呼ばれるもので、発電層がシリコンでできています。
現在、もっとも普及している太陽電池で、そのシェアは95%を占めています。

シリコン系の太陽電池は、耐久性に優れ、変換効率(照射された太陽光のエネルギーを電力に変換できる割合)も高いという特徴があります。
しかし、太陽電池自体の重さや屋外で耐久性を持たせるためのガラスの重みによる重量があるため、設置場所が限られており、
新たに太陽電池を設置できる適地が少なくなってきているのが懸念材料でした。

この懸念を解決する技術として、脚光を浴びているのが「ペロブスカイト太陽電池」です。薄くて、軽く、柔軟であるなど、シリコン系太陽電池にはない特性から、
これまでの技術では設置が難しかった場所にも導入できるものとして期待が高まっているのです。

軽くて柔軟、主原料のヨウ素が日本で生産できる太陽電池は、シリコン系太陽電池とは以下のような異なるその性質を持っています。

1.低コスト化が見込める
ペロブスカイト太陽電池は、材料をフィルムなどに塗布・印刷して作ることができます。製造工程が少なく、大量生産ができるため、低コスト化が見込めます。

2.軽くて柔軟
シリコン系太陽電池が重くて厚みもあるのに対し、ペロブスカイト太陽電池は小さな結晶の集合体が膜になっているため、折り曲げやゆがみに強く、軽量化が可能です。

3.主要材料は日本が世界シェア第2位
ペロブスカイト太陽電池の主な原料であるヨウ素は、日本の生産量が世界シェアの約3割を占めており、世界第2位です(第1位はチリで約6割)。
そのため、サプライチェーンを他国に頼らずに安定して確保でき、経済安全保障の面でもメリットがあります。

このように様々な利点があるペロブスカイトですが、新栄電子計測器株式会社としては、これが広く普及し、地球温暖化を食い止め、脱炭素社会への転換に大いなる貢献をしてくれる日を楽しみに、その測定器のご準備をさせていただいております。